加盟国がIMFの資金・ガバナンス改革パッケージを承認
2019年10月18日
国際通貨基金(IMF)加盟国は本日、IMFの資金・ガバナンス改革に関する行動パッケージを承認した。本パッケージは、IMFが加盟国を適切に支援できるという完全な信頼を提供するのに十分な資金を今後も有し、また、クォータとガバナンスの改革が第16次クォータ一般見直しのもとでも継続されることを保証するものである。
国際通貨金融委員会(IMFC)議長であるレセチャ・クガニャゴ南アフリカ準備銀行総裁は、「IMFCによる今回の承認は、IMFが国際金融セーフティネットにおける自らの中心的役割を維持することに対する我々の支援を明示するものである」とし、「IMFCはIMFが十分な資金を備え、IMFのガバナンスが世界経済の動向と加盟国全体を正しく反映するものとなるよう継続して取り組む」と述べた。
クリスタリナ・ゲオルギエバIMF専務理事は、「今回のハイレベルの承認を歓迎する。これはIMFの使命に対する加盟国の強力な支持を示すものである」とし、「我々は、本パッケージの完全な実施を保証すべく、今後も引き続き加盟国と緊密に協力する」と述べた。
IMFCは、本日午前に開催された特別会合終了後に、以下の声明を発表した。
我々は、国際金融セーフティネットにおける IMFの中心的役割を維持すべく、強固で、クォータを基礎とし、かつ、十分な資金基盤を有するIMFに向けて尽力する我々の意思を再確認する。
我々は、第15次見直しのもとでのクォータ増額に進展が見られないことに留意し、理事会に対して、第15次見直しに関する作業、また、IMFの資金とガバナンスの改革パッケージに関する作業を完了させ、可能な限り速やかに総務会に報告することを求める。我々は、IMFが現行の資金総額を維持することを支持し、2016年の国別借入取極の1年延長を歓迎する。我々は、新規借入取極の倍増と、2020年以降における国別借入のさらなる時限的な実施とを検討することに期待する。
我々は、第15次見直しにとどまらず、クォータの妥当性を再考し、新しいクォータ計算式を指針とすることを含め、第16次クォータ一般見直しのもとでのIMFのガバナンス改革プロセスを継続する確固たる意志を持っている。見直しは2020年以降も延長され、2023年12月15日までには終了することになる。
この文脈において、我々はIMF資金におけるクォータの中心的な役割を保証することに今後も尽力する。クォータ配分のいかなる調整も、最も貧しい加盟国の声や代表性を守りつつ、経済活力にあふれる国々の比率がこれら諸国の世界経済における相対的な地位にそって増加することになり、したがって、新興市場国・発展途上国全体としての配分が増加する結果になる可能性が高いと期待されることになるだろう」
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