ゲオルギエバIMF専務理事が ジェフリー・オカモト氏の筆頭副専務理事就任を提案

2020年3月12日

国際通貨基金(IMF)のクリスタリナ・ゲオルギエバ専務理事は本日、ジェフリー・オカモト氏の筆頭副専務理事就任(2020330日付)を理事会に提案した。IMF理事会の承認をもってオカモト氏の就任が決定される。

 

オカモト氏は現在、財務次官補代行(国際金融・開発担当)を務めており、国際金融市場の監視や、G7G20、金融安定理事会(FSB)との調整の管理、国際通貨に関する業務の監督、域内また二国間での経済問題の交渉、米国の国際金融機関への参加を統括する責任を負っている。以前には、財務次官代行(国際問題担当)を務め、財務省において中国との貿易交渉を主導し、20201月の第一段階合意の実現に貢献した。また、多国間開発銀行による譲許的融資、また、地球環境ファシリティ(GEF)のための増資交渉に成功したほか、女性起業家資金イニシアティブ(We-Fi)創設を支援した。

 

ゲオルギエバ専務理事は自らの決定を発表するにあたり次のように述べた。「私がオカモト氏のことを存じ上げるようになったのは、オカモト氏が米国財務省においてIMFと世界銀行との協力を主導され、国際的に米国を代表されている時でした。困難な課題に立ち向かう際にオカモト氏が駆使される知識、外交的手腕、優れた判断を私は高く評価しています。過去2回のIMF資金の見直しでは、IMFが融資能力を強化・保持できるように支える上でオカモト氏が重要な役割を果たされました。オカモト氏の貢献があり、最も直近では、出資国が新規借入取極(NBA)を倍増する約束を行いましたが、その結果、IMFは加盟国のニーズにこたえる上で十分な資金を保持できています。オカモト氏はIMFが果たすべき使命をかたく信じており、IMFが加盟国に貢献できるよう支えることを誓われています」

 

オカモト氏は次のように述べた。「IMF筆頭副専務理事就任の提案を受けたことを非常に光栄に思います。IMF、またその職員の皆さまについては、過去に緊密に協力させていただく機会があり、非常に深く敬服しております。IMFと連携してきた経験、また、G7G20、金融安定理事会、世界銀行、その他の国際金融機関で関係者と協力してきた経験を土台にしつつ、IMFと加盟国諸国の協力をさらに強化する力になれることを心待ちにしております」

 

オカモト氏は財務省勤務前、米国議会上院で勤務し、上院の金融機関に関する銀行小委員会で与党側の首席補佐官を務めた。また、下院の金融政策・貿易に関する金融サービス小委員会の政策担当官でもあった。それ以前には、KPMGのコンサルタントとして、リスク管理と内部統制について金融機関に助言を行った。

 

オカモト氏はジョージタウン大学マックコート公共政策大学院の理事会長、Atlantik-Brücke若手リーダー、外交問題評議会(CFR)国会スタッフ勉強会メンバーであったほか、ジョージタウン大学でゲスト講師として金融安定性と国際経済学について講義を行った。ジョージタウン大学公共政策修士号を取得。銀行、財政、通貨を専門分野とした。連邦議会予算事務局(CBO)設立時の局長を務めたアリス・リブリンが指導教授であった。カリフォルニア州立工科大学理学士号。オックスフォード大学コーパス・クリスティ・カレッジでも学んだ。

 

締めくくるにあたって、ゲオルギエバ専務理事は「オカモト氏は、チームワーク、接しやすさ、主導した組織的改善が理由で、他国政府の担当者からだけでなく、米国財務省の職員からも深く尊敬されています。オカモト氏が率先した改善の一例を挙げると、氏は女性の上級管理職登用を推進されました。IMFでも同じ重要課題の一部に対する私たちの取り組み方を強化する上で、オカモト氏の新鮮な視点とエネルギーがプラスに働くだろうと私は信じています」と述べた。


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