ラピッド・クレジット・ファシリティ（RCF）

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目的

外的ショック、自然災害、脆弱性に関係する緊急事態など、多様な事情から喫緊の国際収支上のニーズに直面した適格低所得国に対し、譲許的で、迅速、かつ利用しやすい金融支援を提供します。

当該ニーズが一過性で限定的な性質のものであるため完全な経済プログラムが必要ないという状況や、政策実施には能力的制約があるなどの理由で完全な経済プログラムが可能でないという状況に対応します。

国外からの援助を促進する助けとなり得る政策支援を提供します。

適格国

緊急を要する国際収支上のニーズに直面しているすべてのPRGT適格加盟国。PRGTの対象でない高所得国は、ラピッド・ファイナンシング・インストルメント（RFI）を利用できます。

融資枠

4種類の融資枠

通常枠：国内の不安定性、緊急事態、脆弱性などに起因する緊急を要する国際収支上のニーズに対応します。

年間利用額がクォータの25％という基準の下、1年あたりではクォータの50％まで、累計ベースでは100％までを上限としています。クォータの25％という融資限度額に準じます。

外因性ショック枠：突然の外因性ショックに起因する緊急を要する国際収支上のニーズに対応します。

1年あたりではクォータの50％まで、累計ベースでは150％までを上限として利用できます。食料ショック枠を利用する場合は、より高い累計利用限度（クォータの175％）が適用されます。

大型自然災害枠：自然災害によってGDPの20％に相当するかそれを上回る規模の損害が出たとの評価がなされ、国際収支上の緊急なニーズが生じている場合に利用できます。

1年あたりではクォータの80％まで、累計ベースでは183.33％までを上限として利用できます。

食料ショック枠：深刻な食料不安、急激な食料や肥料の輸入価格高騰、穀物輸出ショックによって、国際収支上の緊急のニーズが生じている場合に利用できます。

2022年9月30日から2023年9月29日までの12か月間はクォータの50％までを上限として利用できます。食料ショック枠は、その他の支援枠の年間利用限度額に追加して利用できます。

コンディショナリティ

プログラムの事後条件と審査はありませんが、場合によっては事前措置が必要です。

経済政策は、国際収支の根本的な問題に対処することを目的とし、当該国の貧困削減・成長の目標を支えるものでなくてはなりません。詳細はコンディショナリティをご覧ください。

審査手順

審査なし

条件

一括提供

返済猶予期間は5年半、最終償還期日は10年

現在はゼロ

年間・累計の利用限度額による。外因性ショック枠と大型自然災害枠の現在の累計利用限度額は、2023年6月までに見直します。食料ショック融資枠の見直しも2023 年6 月末までに実施される見込みです。

国際収支上のニーズが突然の外因性ショックを主因とするものである場合、または支援要請前に適切なマクロ経済政策を半年間実施した実績がある（IMFスタッフ・モニタード・プログラムを通じたものなど）国は、3年以内に繰り返し利用することができます。12か月以内の融資提供は2回まで。食料ショック枠に基づく融資は、2回の融資回数制限に加算されません。