IMF専務理事、IMF経済顧問兼調査局長に ピエール・オリヴィエ・グランシャ氏を任命

2022年1月10日

ワシントン DC : 国際通貨基金(IMF)のクリスタリナ・ゲオルギエバ専務理事は本日、ピエール・オリヴィエ・グランシャ氏をIMFの経済顧問兼調査局長に任命する意思を発表した。グランシャ氏は、IMF筆頭副専務理事への就任が 発表 されたギータ・ゴピナート氏の後任となる。

ゲオルギエバ氏は「ピエール・オリヴィエ氏のチーフエコノミスト就任をとても嬉しく思います。 世界経済の不均衡と資本移動、国際通貨・金融システムの安定性、最近ではコロナ禍での経済政策など、彼のマクロ経済分野における豊富な学識と知的リーダーシップは、IMFでの仕事に欠かせないものです」と語った。

ゲオルギエバ氏はグランシャ氏について、素晴らしいマクロ経済学者および専門家であり、「グローバル経済の諸問題についての現状を把握している」と話す。

グランシャ氏は学術界で傑出した経歴を持つ。2003年からカリフォルニア大学バークレー校に着任、現在はバークレー校クラウセン国際ビジネス政策センターの所長、およびS.K./Angela Chan経営学教授を務める。1998年から2003年まではプリンストン大学の経済学助教授、それ以前は、スタンフォード大学経営大学院の経済学助教授を務めた。

グランシャ氏は現在、全米経済研究所(NBER)の国際金融・マクロ経済プログラムのディレクターも務める。2012年から2013年にかけて、フランス首相経済諮問委員会のメンバーであった。2008年にはPrix du Meilleur Jeune Économiste(40歳以下の最優秀フランス人経済学者賞)、2007年にはGermán Bernácer Prize(マクロ経済および金融分野における40歳以下の最優秀欧州経済学者賞)を受賞している。

2009年から2016年まではIMF客員研究員、IMFの主要研究誌であるIMF Economic Review の編集長を務めた。最先端の分析に鋭い洞察力を発揮し、経済界や政策当局者の間において、同誌の読者層の拡大と影響力の向上に貢献した。American Economic Review誌の共同編集者のほか、 Journal of International Economics誌などの主要経済誌の編集委員としての経歴も持つ。

ゲオルギエバ氏は、「ピエール・オリヴィエ氏は、新たなトレンドを見出す機敏さと、今日最も差し迫った経済問題を分析する専門知識で知られています。彼のリーダーシップの下で、マクロ経済学および調査でのIMFの優れた評判をさらに向上させ、世界の加盟国へのサービスに貢献することを期待しています」と付け加えた。

グランシャ氏はフランス国籍。エコール・ポリテクニークで物理学の学士号、社会科学高等研究院で経済学の修士号、国立土木学校で工学修士号をそれぞれ取得した。1996年にマサチューセッツ工科大学の博士号を取得。

1月24日にIMFの新チーフエコノミストに就任する。教育に関わる前職のために非常勤から始め、2022年4月1日から常勤に移行する。

 
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