IMF理事会、準備資産を増強させるため、 コロナ禍からの世界的な復興を支援するために、 6,500億ドル相当の特別引出権(SDR)新規配分を議論

2021年3月23日

国際通貨基金(IMF)理事会は、特別引出権(SDR)の新たな一般配分について、専門的な知見の観点から非公式議論を行った。この議論の終了時にクリスタリナ・ゲオルギエバ専務理事が次の声明を発表している。

「米ドル換算で6,500億ドルのSDR新規配分の可能性について初回の議論を行えたことを励みに感じています。SDRの新規配分は、準備資産に対する世界の長期的なニーズに対応することで、どの加盟国にとっても有益となり、新型コロナ危機からの世界的な復興を支えることになるでしょう。また、IMF全加盟国にとって、SDR新規配分は世界恐慌以降で最悪の景気後退を克服するために講じられる手段をひとつ残さず実行するという決意を強力に示すことになるはずです」

「こうした目的のために、6,500億ドル相当のSDR新規配分を行う提案をIMF職員が策定することについての加盟国の広範な支持が理事によって伝えられました。SDRの配分によって、IMF加盟国190か国の準備資産を補い、世界経済システムにさらなる流動性を供給できるようになります」

「世界的な準備資産のニーズがIMF加盟国にとって長期的にどのようなものかの評価に基づいて、また、国際通貨基金協定とIMFに課された役割と合致するかたちで、6,500億ドルの新規配分を理事が検討できるように正式な提案を6月までに私は理事会に提出するつもりです。また、SDRの準備資産としての特徴を保ちながらSDR利用に関して透明性と説明責任を強化できるようにIMF職員は新たな施策を策定することになっています。同時並行でIMF職員は、財政状況が強力な加盟国が脆弱な低所得国を支えるためにSDRを再配分できるような選択肢を模索することになっています」

「もし承認された場合、SDRの新規配分によって各国は債務負担を増やさずに、直接的かつ大幅に流動性を高めることができます。また、SDRの新規配分は、ワクチンの諸プログラムなど緊急の施策を支えることを含めて、IMF加盟国が新型コロナ危機対策を支援する上でおおいに必要としている資金を利用できるようにします。そして、IMFが今般の危機において全加盟国を支援するためにIMFが駆使している一連の制度を補うことにもなります」

背景情報

国際通貨基金協定では、SDRの配分が世界における経済の停滞、デフレーション、過剰な需要やインフレーションを回避するようなかたちで既存の準備資産を補うという長期的かつ世界的な必要性を満たす上で貢献できると確認でき、かつ、IMF加盟国の間でSDR配分を支持する意向が広く見られるときに専務理事がSDR配分を提案できることになっている。専務理事の提案に理事会が同意すると、総務会に対して本提案が提出される。総務会によるSDR配分承認の決定には総議決権の85%を代表する大多数の加盟国の支持が必要となる。配分されるSDRは、IMFクォータ(出資割当額)の内訳に従ってIMF加盟国各国に提供される。

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